「勇者の剣」も「肥やし」も同じなんだよ!

ソーシャルゲーム開発でよく「時短アイテム」って言われるんだけど、農場系ゲームで言えば「蒔いた種がすぐ成長する肥料アイテム」みたいなものね。マフィアウォーズ系ゲームで言えば「体力がすぐ回復するアイテム」とか。
こういうのは、実際「あと○○分で成長」とか「あと○○分で回復」とか、数値として表示されている時間を短くするので、時短アイテムって呼ばれるのは、すぐわかる。

ではロールプレイングゲーム(MMORPGなど)でよくある「経験値アップアイテム」は何かというと、これも「時短アイテム」。ただし条件があって「レベルアップに繋がる行為がゲーム進行の軸として上昇方向に設定されている場合」が時短になる。
経験値を積みあげる→レベルが上がる→プレイヤー能力値が上がる→強い敵を倒せるようになる→(ここまでを繰り返す)→魔王を倒す
という進行方向があれば、必然的に経験値アップアイテムは時短アイテムになる。

で、同じようにロールプレイングゲームがあったとして、勇者の剣みたいな、ゲーム中に出てくる装備品で能力値的に高性能なものはなにかというと、「プレイヤーが強ければ戦闘が早く終了する」わけで、これも時短アイテム。

もちろん「○○の杖を持っていないと先に進めない」みたいに、アイテムには錠に対する鍵としての使い方だとかいろいろあるので、アイテムという言葉はあまりに広すぎると思いますが……まぁ、なんとなく。

で、何が言いたいかというと、ソーシャルゲームというか基本無料ゲームのアイテム課金の設計で何が大切かというと、プレイヤーの進行方向・軸がどこにあって、それに沿った何を提供するか、というところのバランスですよねー、みたいなこと。

昨今のソーシャルゲームにとって、プレイヤーの進行方向・軸というのは何も一つじゃないと思うのですが、ぶっちゃけ大きく分けると3つくらいしかなくて、

  • プレイヤースキルが上達するという方向
  • 時間をかければ(作業を繰り返せば)自動的に達成される方向(確率で発生する何かも、時間をかけて試行回数を増やすことで達成されるのでココです)
  • 上記二つとまったく関係ない方向(アバターを買って見せびらかすとか、友達を増やすとか)

に代表されるかなーというところ。

でも、プレイヤースキルなんか要求されたら、大半のプレイヤーはついていけなくなるので、プレイヤースキルを求めるソーシャルゲームはあまり聞いたことがない。
(格闘対戦アクションゲームにソーシャル的な全国ランキング、実績解除やFacebook投稿機能があったとしても、ゲーム本体にソーシャル性はない。いや拳で語ってるのである、かもしれない)

ソーシャルゲームの「売れるデザイン」は「時間」と「仲間」と「お金」のバランスをゲーム内に盛り込むところにある(クリエイティブの良さは別次元のハナシ)ので、無料ユーザーが時間をかけて取得した「勇者の剣」と、有料ユーザーがお金をかけて取得した「肥料」に、似たような価値を持たせることになっていくわけです。それでタイトルみたいな感じになってくる。
また、数値(性能)の良さだけでじわじわと価値ができるものではなくて、価値は「与えない」と生まれないとか、いろいろありますが、話が散漫になるので今回は触れてらんない……

で、プレイヤーの進行方向・軸をいくつも持ちましょう!というのと、それぞれの進行方向・軸に価値を与えましょう!というのが命題になってくるわけですが、今回なんでこんなことを書いたかというと、結構ケータイのソーシャルゲームとかで時短アイテムとして課金アイテムにはシビアな価格付けをしているのに、「勇者の剣」のようなゲーム内で時間を短縮させてしまうモノをホイホイ出してしまってマネタイズしきれてないのがあったりしたかもなので、書いた次第です。

もっと改善するには、「勇者の剣」を(有料無料かかわらず)ユーザーが時間をかけて行った作業の褒賞として出す場合、あからさまに有料ユーザーが手に入りやすくなるみたいな道(ショートカット・ルート)を作るのもプラスしたらいいと思います。

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